土曜に日本フードシステム学会の役員会と秋季研究会運営を行ったのち、東京から最終の特急わかしおで南房総入りです。どうにか滑り込みで前泊できました。この10年ほどは、このような研究生活を送らせていただいております。
日曜当日は、千葉県酪農のさと「パネルディスカッション」に参画。早朝に駅でピックアップしていただいた車から外を見ると、台風の爪痕が至る所に。屋根はブルーシートで覆われ、山の木々はところどころ倒れていました。修復・復旧が急がれます。
千葉県酪農のさとに到着です。近代酪農の発祥地です。
今回のパネルディスカッションの立派なポスターです。酪農地帯であるこの地域特有の食文化の個性を再発見するのが、今回の目指すところです。
所長の挨拶からスタートです。本研究室の教員(佐藤)から、まず「解題」を報告させていただいたのち、各演者から講演を行っていただきました。
中野氏(東京大学)からは、イタリアでの食文化運動の取り組みをご紹介いただきました。嶺岡地域の食文化運動とも共通する内容が含まれていて、非常に驚きました。遠藤氏(千葉県自然学校)からは、郷土料理調査と食生活改善を実践する立場からお話しいただきました。食文化の今日的意義を、あらためて考えさせられました。
日暮氏は、地域食生活づくりと、豊かな食生活を原点とする地域再生運動の展開状況について報告されました。これに続けて新企画の「ティータイム」では、試食会となりました。従来のパネルディスカッションではあまり取り入れてこなかったのですが、やってみると楽しいです。やはり、わいわいみんなで食べると、楽しいですね。
地元の牛乳をふんだんに入れた蒸しケーキも登場しました。おいしい!
ティータイム後、3名の演者と、料理家の小山氏、農企業家の齋藤氏を交えて、パネルディスカッションを行いました。本研究室佐藤のコーディネートで、地域の食文化が持続できる豊かな暮らしづくりを起点にしたローカルフードシステムの再生方法、及び健全な地域再生デザインの描き方について議論しました。最後は、かなり有意義な結論と課題・展望を見出すことができたと思っています。わくわくどきどきした一日となりました。